今日、出先でやけにおばちゃん達が群がっている場所があるなと思ったら
「あましょく」が山盛りに積み上げられていた。
1個60円。安いのか高いのか普通なのか、それすらもわからないが
このあましょくの山を見て、ふと数年前に母から聞いた祖母の話を思い出した。
木の葉も徐々に落ちかけている秋のある日、母が祖母の家に行った。
ふと庭に目をやると、木の枝の先に大ぶりのきのこが生えていた。
それを横目で見つつ家に入った。
その数日後また庭に目をやると、枝の先に生えたあのきのこの数が増えている。
さすがに気になった母は祖母に聞いた。
母:「あれは何のきのこ?」
祖母:「なに?どこのきのこ?」
母:「ほら、あそこの木の枝にいっぱいくっついてるでしょうよ」
祖母:「・・・・どこがきのこなんだよ、よく見てみなさいよ」
枝の先にあったものはきのこなんかではなく、なんとあましょくだったのだ。
祖母は古くなったあましょくを、葉が落ちた木の枝の先に刺していたのだった。
もちろんこれには理由があって、近くに雑木林があったので、そこの野鳥が飛んできて
食べられるようにということなんだそうだが。。。。
よくよく思い返して見れば、祖母の庭にはいつも鳥が来ていたし
庭の木の枝には、確かにみかんやらりんごやら時にはしなびたせんべいまで刺さっていたこともあった。
幼い頃から祖母の家に行く度に目にしていたものだったので当たり前で気にもしなかったしきっとそれは母も同じに違いなかったが、
「あましょく」がまるで「きのこ」のように枝に刺さっていたのにはさすがに驚いたのだろう。
笑いながらも少し悔しそうに話していた母に笑ったのを覚えている。
なにもあんな人が通る所の脇に刺さなくったっていいのに。
そう言っていた母。
祖母が亡くなってもうすぐ5年。
実家の庭の木の枝には「あましょく」が刺さっている。
たまたま目にした「あましょく」で、思いがけず感傷に浸らされてしまった今日だった。
6 年前
2 コメント:
「甘食」を「おっぱいぱん」って言ったら「はぁ?」って返された俺が来ましたよ。地方によって大きさが違うのかなあ…。
ぶ!!
それは初めて聞いた(爆死
こっちは直径8㌢ぐらいかね。いあ・・・ものによるのかな。でも、あんまりでっかくはないぞ。
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